町工場で副業・兼業者を受け入れ、「人事のプロ」と二人三脚で採用活動にチャレンジ！

人事のプロから的確なアドバイスが欲しい

今回、櫻井専務が自社のニーズに非常に合っていたと語るのが、「※タレントシェアリング」のマッチング方法である。具体的には、副業や兼業をしたい人材と企業の担当者をマッチングする専門サイトと出会えたことだ。このサイトの利用方法としては、自社に合った「人事のプロ」を選び、担当者と一度面談した後、必要なノウハウを得るというものだ。実際助っ人となってもらう「人事のプロ」を選ぶ面接の段階から多くの気付きがあったと聞く。結果として「人事のプロ」選びにもペルソナを設ける事にした。選定ポイントとして３点を重視したそうだ。1点目は、人事部経験があること。2点目は、その経験が自社の企業規模に合った経験で的確な提案をしてくれそうなこと。3点目は同社の近隣の方かどうかだ。この条件で絞りこむと、ふさわしい方を１名マッチングできたという。こうして自社のベストパートナーの「人事のプロ」から「採用」「選考」「定着」の人材採用ノウハウを効率よく短期間で取得できたと櫻井専務は実感している。

※タレントシェアリングとは…人材に関する課題、例えば「採用」や「定着」「働き方改革の推進」「広報・集客」「海外展開」「新規事業立上げ」などに対して、大手企業の専門人材等がプロジェクト担当として着任し、課題解決をサポートをします。

必要に迫られた事が変化のきっかけに

「鐵のまち」大阪の九条で60年以上続く溝西鐵鋼株式会社。代々受け継がれてきた家業である鋼材加工の技術は現代のものづくりを支えている。そんな中、昨年末に、会社を支えている社員11名のうち1名が病気になり、急遽採用をすることになった。採用活動をすることになって、まず何から始めたらよいか分からなかったそうだ。考えた末「人に聞くのが間違いない」と思ったという。そんな折、たまたま交流のあった大阪府商工労働部の方からアドバイスをもらい、OSAKAしごとフィールドを知ることとなる。そこで「タレントシェアリング」との出会いがあった。他と比べてこのサービスを選んだ理由は、「より自社の内容を理解した上でオーダーメイドのアドバイスをもらえる」という期待感を感じたからだ。実際に３ヵ月ほどの間で多くの人材採用や組織開発ノウハウを学べたと聞く。

時代に、自社にあった採用方法として

上記のサービスを利用してみて分かったのは「内容」「コスト」「期間」の三拍子が揃っていることと、採用活動をしている中で、状況が変わっても臨機応変に対応してもらえるところだ。実際、3ヵ月で人事のノウハウは一通り得られたという。今後は、得られた知識を実際に実行へ移すタイミングで、スポット的に利用していきたいと考えている。知識を得れば自分でもできることはあると櫻井専務は目を輝かせる。利用する上での注意点は2つある。1点目は、事前に予備知識を持っていないと自分に何が足りないのかの判断ができない。2点目は、何の知識が必要で、どこまで情報をもらえたら終わりにするかを自分で決めておくことだ。現在、直近の採用予定はないが、採用環境が変わってきているので自社の採用スタイルもそれに合わせていきたいと語る。それまでのいいところを残しつつ、時代の変化にも対応する両面が必要と感じているからだ。採用する「人材」は会社のパワーの源であり、「人材」があってこそ、会社の繁栄が生まれると語る櫻井専務からは信念を持っている表情がうかがえた。