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「人と違う」を強みに、社員が根ざす職場に

有限会社ジャングル
本社所在地:大阪府大阪市浪速区日本橋3-4-16/従業員数:148名/業種:小売業
玩具物販(新品・中古)・フィギュア製造・イベント運営・劇場運営など

個性を受け入れることが人材活躍のカギ

大阪市の日本橋に本社を置くホビーショップ、「ジャングル」。最新アニメフィギュアから年代物の玩具まで、ポップカルチャーに特化した商品展開をしている。
同社で働く社員には、「自身の趣味と合致しているから」という動機で入社する社員も多い。その中には、他の企業で馴染めなかったという人材もいる。各人の個性を尊重するのが同社の方針だ。他人を不快にさせなければ、ピアスや染髪などの自己主張のあるファッションを認めており、個々のワークライフバランスのため、週休3日制など、柔軟な働き方を尊重した職場環境を作った。
また、外国籍の人材も積極的に採用しており、外国人に向けた手当や帰国休暇も付与。「外国人であること」も、同社では一つの強みとして活かすことができる。たとえば、あるスタッフからは、母国イタリアでとあるアニメが大人気との情報が得られた。リサーチを行い、イタリアのニーズを掴んだキャラクターフィギュア商品を社内で企画・製造。現地イベントで販売したところ、完売となった。また、外国人来店客の通訳も担っており、インバウンド需要が高い同社では、重要な役割を果たしている。
それぞれの個性や特質を認めて受け入れることが、社員の定着の理由だ。ただ受け入れるだけではなく、個々が輝ける人材配置を行うことで、社員が活躍できている。

多様性が花開く ”気付き”

社員の多様性を大切にし、それぞれの良さを活かしている同社だが、その価値観も、様々な ”気付き” を重ねることでできたものだ。 その気付きの一つ、就労支援のサービスをきっかけに入社した、経理部署で働く一人の社員は、社会に適応することが難しい状況だった。たしかに多人数のコミュニケーションは不得手だったが、計算や数字を扱う業務は驚くほど高い能力を発揮した。社会一般的な分野で不得意なことがあっても、ポジションによっては活躍することができる。「それを管理者が見つけることが大事だ」と担当者は語り、そして「1年前は同じことが言えなかった」と続けた。その人の良さや長所については、実際にその人と接したことで初めてわかったことだ。人材の真価を発揮させるためには、直接接点を持つことが必要だと気付いた。「こういったことに世の中が少しずつ気が付いていくと、活躍の場が広がる人材がいるのではないか」と担当者は話す。

居場所を作り、長く働ける環境に

個性を長所として活かせる環境を作り、様々な個性を持つ社員を受け入れることで、それぞれの居場所を作っている同社。人と違うことを悪いこととは捉えず、特別扱いはしない。そういった同社の環境により、他の企業で受け入れられなかった社員でも、根を下ろして働くことができている。 また、同社が「社員のメンタルを健全にすること」を重視している点も、社員が長期定着している理由の一つだ。もしもストレスを感じている社員がいたら、そのSOSに早く気付くため、常に接点を持って声をかけており、後から「言ってくれればよかったのに」とはならないように努めている。 社員一人一人の働き方に対し、柔軟に向き合い、考えることで、社内の制度も変革してきた。今は週休3日選択制も取り入れ、さらに幅広い働き方が可能となっている。他の人と同ペースで働くことができない社員も、個性を認められることで、同社ではいきいきと働いている。