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丁寧なコミュニケーションでミスマッチを防止し離職者を減らす

西日本電気テック株式会社
本社所在地:大阪府大阪市淀川区宮原三丁目5番24号(新大阪第一生命ビル11階)/従業員数:1062名/業種:建設業、電気工事業
電気工事業
電気通信工事業
消防施設工事業

離職させないための仕組みづくり

同社はこれまで高卒採用を柱とした採用活動に力を入れてきた。先輩社員が出身高校に出向いて行う説明会では、業界全体の説明に始まり、JR西日本グループ内における各企業の役割や位置づけを分かりやすく説明している。また希望者を現場見学会へ招くことで、会社や業務内容への理解をより深めてもらう。併せて採用者とのミスマッチを防ぐには、学生個人の性格や特性をよく把握する高校の先生との繋がりが特に重要になるという。各支店の採用担当者と先生とが情報共有する事により、会社の雰囲気や業務内容、入社した際のメリットを的確に伝え最適なマッチングへと繋げている。 人材の育成に関しては、充実した資格取得制度やJR西日本及び電気関係グループ会社と合同で行う新入社員教育、専任の育成担当者をつけるOJT制度等を設けている。新入社員は育成日誌と呼ばれる業務日誌に毎日記入し、先輩からフィードバックを受けることで日々の成長を実感できると共に、仕事のストレスや不安をひとりで抱え込むことがない様に配慮している。

過酷な環境下での真剣作業

西日本電気テック株式会社はJR西日本がまだ国鉄だった時代、同社内で行っていたメンテナンス業務がグループ会社へ移管され、更にその後その事業を切り離す形で2005年に設立された。鉄道電気設備の保守点検という仕事柄、室外や高所での作業、土日関係なく業務が発生したり、列車の運行スケジュールの関係上、夜間作業が発生したりと、過酷な環境下で業務を行うこともある。また在来線は時速130km、新幹線に至っては時速300kmもの速度で走行するため、少しのミスが大きな事故に繋がる。鉄道という多くの人の生活に密着した事業であるが故に、これら設備のトラブルに結び付く小さなサインを見逃すことは許されず、緊張感をもって業務にあたることが要求される。しかし、その様な環境下においても、数多くの工夫を凝らすことで離職を抑え継続的な定着へと繋げてきた。

今後の更なる長期定着に向けて

鉄道の安全・安定輸送を脅かすトラブルの予兆を見つけ出し、故障を未然に防ぐことが非常に重要となってくるのだが、これには知識だけでなく経験が必要となる場合も多い。そういった面でも長期にわたって勤務し経験を積み重ねていくことが、本人や会社にとって貴重な財産となる。 また、「コロナ禍で社会が大きく変容したため、仕事のやり方もそれに合わせて変えていく必要がある。」と人事担当者は言う。今年度よりドキュメント作成等のデスクワークを対象に、リモートワークやフレックス勤務制度を導入した事で、社員からは満足の声もあがっているという。今後は更なるワークライフバランスの充実をめざし、適用範囲を少しずつ広げる等して、制度の拡充に取り組んでいきたいとのことだった。